古の水、ひらきて ここに光舞う  

かつて古墳の周濠を巡る水は田畑を潤し、人々の暮らしとともにこの土地の風景を育んでいた。しかし、都市化の進行により、その姿は日常の中に埋もれ、水の流れもまた周囲から切り離されていった。
本提案では、閉鎖型となっていた埋もれた水脈を開放し、古墳の価値を捉え直す。近接する河川の水を導入し、周濠内に緩やかな流れを生み出すことで、水の循環を回復する。さらに、健全な水環境の指標であるホタルを育てることは、周辺住民や地域の子どもたちが水辺に関わる契機となり、人と自然との関係は再び編み直される。ここに生まれた水環境を尊ぶ意識は、やがて流域全体へと広がっていく。

Comment