水のかよひに宿る堤 -井路の精神を受け継ぐ営み-  

小川千智(M2)、有馬叶(M1)、奥山葉月(B4)、小野陽菜(B4)

安威川下流域はかつて水と共に生きた農村地域である。排水をめぐる争いから井路(いじ)と呼ばれる水路が次々と整備された。井路は水を分け合い、人や流域を繋ぐものとして機能していた。しかし現在、工業化と治水インフラの整備により水は制御され、人と水の関係は断絶している。
本提案は、並走するものの全く交わることのない三つの水系を一つの流域として捉え直す。地中にトレンチを埋設することで再び人が水と向き合う環境をつくり出す。その一つのかたちとして、伝統農業である一津屋独活の栽培を導入する。水に応じた人の営みを再構築することで繋ぐという井路の精神を現代に引き継ぎ、張り巡らされた井路を介して流域全体へと広げていく。

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